音楽を聴いているうちに忘れていた昔の記憶がふとよみがえることはありませんか?
長いあいだ話すことを忘れていたお年寄りも、音楽を一緒に聴いたり、
歌をうたったり、楽器を鳴らしたりしているうちに、記憶の糸がほぐれて
自分から話しだすことがあります。音楽が心身に刺激を与え、薄れかけた記憶を
呼び覚ますのです。その言葉に耳を傾けてあげることによって、
お年寄りの顔が日増しに生き生きとしてきます。また、心身に障害のある人や、
発達に遅れのある子供も、楽器に手を触れ体でリズムやメロディーを
感じることを通じて、まわりのいろいろなことに関心をひらき、
運動機能も向上し世界が広がっていきます。
ストレスの多い現代社会にあって、音楽によるリラクセーションは
身近なものになっています。音楽を生活や労働に取り入れることの効用は昔から
言われてきました。音楽療法とは、そこから一歩進み音楽を積極的に活用することによって、
様々な人たちを手助けするとともに 新しい社会をつくっていこうというものです。
◇松井紀和の定義
「音楽の持つ生理的、心理的、社会的動きを、心身の障害の回復、機能の意地改善、生活の質の向上に向けて、意図的、計画的に活用して行われる治療技法である。」
◇山松質文の定義
「音楽療法とは音楽による心理療法である」
◇ルードの定義
「音楽療法士が、音楽の持っている心理的、生理的、社会的機能を用いて、対象者の行動(あるいは態度、構え)の変化を目的として行う治療的、教育的活動である。」
◆日本音楽療法学会の定義
「音楽の持つ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」
音大で学び、将来進路を模索しているあなたー ♪
高校や大学を卒業して福祉の分野に進みたい、音楽が好きなあなたー ♪
福祉や医療の現場を経験して音楽療法のニーズを肌で感じているあなたー ♪
昔習った音楽を人生の転機に活かしたいと願うあなたー ♪
高度福祉が必要とされる 21 世紀を迎え、福祉のパイオニアとして
音楽療法の道をともに歩んでいきませんか?